2011年10月19日
ペンスケ製 Ninja250R用ハイコンプピストン 取付篇
昔こんなやり取りがあったのです
ばちぇら「10Rメーターポン付けできたよ!」
友「チガウヨ!それポン付けチガウヨ!」
ばちぇら「いやいや。コネクタ類全部純正品使って、車体側無加工だもん。このまま別の車種に無加工で移植できるもん!」
友「チガウヨ!メーターに手を加えてるじゃん自作回路入ってるじゃんポン付けじゃないよ!」
ばちぇら「えええ。取付だって純正のネジ使ってそのまま付くのに・・・。んじゃあ、ポン付けの定義なによ」
友「購入時に付いてた付属品類をそのまま取り付けるだけなのがポン付け」
10Rメーターはポン付けじゃないらしいです
いや、マジで他の人が試してみていって言ったらコネクタ類付け変えるだけで完全動作なんだけどなー・・・
という訳で届いたハイコンプピストン
ばちぇら「ハイコンプピストン買ったった」
友「バカジャネーノ」
ばちぇら「これは付属品付け変えるだけだから、ポン付けだよね?」
友「いや、・・・いや・・・・ポン付けかなぁ?」
つーわけで
ハイコンプピストンのポン付けを始めます
やってきたはpenguinさん宅
もう改造の定番ですね
手伝ってもらうpenguinさんとnemuさんはピストン交換経験があるのでなんとかなるでしょう。
まずはちゃちゃっと準備に入ります
ダンボールは部品の保護だけでなく、どこの部品、左右などを書き込めるので大変便利です
とりあえずコンプレッション測定
左
右
規定値に収まっているので問題は無いのですが・・・・
バラつき酷いね
さて
ここから先はあんまり写真ありません
手がヤバくて撮ってられないし
分解に当たっては基本サービスマニュアルを参照し、
細かなポイントはますたー?さんのサイトを大いに参考にしました。
ますたー?さんのEX250の分解は細かく丁寧なので、分解してみたい人は必ず目を通すと良いでしょう
順序ごとに写真が載っているので良いイメトレになります。
まずはサービスマニュアル通りにラジエター、その他ヘッドの邪魔者な補機を外していきます
そしてヘッドカバーをカパッ
うん。
ここまではなんら苦労せずに行けます
フレームもZZRの頃に比べたら天国のような作業性です
しかも直押しカム!!
ヘッド周りがひっじょ~~にスッキリしています
感触的に、カム交換くらいは簡単に出来るね
BEETカムを購入して自分でやっても良いかもしれない
カムシャフトを下ろしました。
タペットの鏡面具合が素晴らしい
秒間数十回という研磨され続けた鏡面・・・
人間の手でここまでの鏡面を出すことは不可能レベル
そうそう
カムチェーンにはホント気をつけましょう
マジで気をつけましょう
油断や作業中のアレコレで落とす確率250%位です。
カムチェーンには常に針金で上から釣って置き、とにかく落とさないように。
そして万一落としたときには絶対にクランクに触らないように
絡まったら腰下コース・・・
ヘッドをカパッ
んんんんんんんんんん
キタネエ
でもでもすり合わせとか出来ないので、このまま放置です
ピストンとご対面
そうそう写真取り忘れたけど、
ペンスケピストンは、ピストンピンの肉厚が純正とは桁違いです
それだけの負荷を想定しているのでしょう。
ピストンピンとか出し入れするのに苦労するという話を聞きますが、
なんか神クリアランスでスルスル入った
これを、お互いの工作精度が神がかっていると見るか、最悪と見るかは作業者次第・・・
うん
ペンスケピストンの工作精度は素晴らしい!
困ったことにペンスケピストンは、ピストンの場所、向き指定が入っていません
純正は丸ぽっちと内部に左右の指定が刻印してあるのですが・・・
重量あわせしてるから左右は良いとして、前後は間違えると死ぬ羽目になる・・・
しかしご安心あれ。
ピストンのかさ上げが幸いして、バルブの大きさが良く分かります
吸気側に大きな逃げを持ってきましょう
あと、ピストンリング
カッターナイフよりもよく切れます
薄さがヤバイ
そして、その切った手でエンジンいじるってさ
絶対体内に何かやばげな物質入るよね
さて。
ピストンも取り付けたし、一番難しいシリンダー取り付け・・・
nemuさんが左ピストン、penguinさんが右ピストン、
ばちぇらが野次馬の素晴らしいコンビネーションで無事取り付け完了
この、シリンダー取り付けは、車体積載状態じゃ最低2人必要です。
都合の良い友人を集めて作業しましょう
上死点です
純正よりもだいぶ上に来ています
分かります?
奥側のシリンダー内の跡がノーマルピストンの上死点・・・
やっべ・・・・
中央だけじゃなくて全体的に盛っているのね・・・
これは非常に不安・・・
んじゃあ、一番難しい作業は過ぎたし、後は気軽に~
あ
・・・・・・・
あとは気軽に取り付け~
nemu「いや見たしワッシャー落ちたし俺見たし」
くそう
どこに落ちた
っておお!
カムチェーンテンショナーの辺の出っ張りに乗っていました
いつでも落ちそうな感じに
針金を曲げて緊急工具を生成
penguinさんが脳外科手術の様な手つきでサルベージ成功
よーしこま数おっけー
ヘッドカバーも取り付け完了!!
これで本当に気楽な作業です
3人でやると補機類の取り付けも早い早い
ん~
でもよく使う工具なんて決まっているので工具が足らない
とりあえず手締めで後で工具が空いたら閉めよう
取り付け完了!
そしてドキドキしながらセルを回してみる(プラグ外してます)
・・・うん。異常な感じは無い。たぶんカムも正しい位置についたかな
コンプレッション測定です
左
右
あんまりかわらねえ
バルブタイミングを変更しなければこんな物なのかもしれません
緊張の火入れ
かかった!!
おっしゃ!ハイコンプピストン取り付け完r
penguin「何かもれてるもれてる!」
あ、
オイルライン締めてなかった
カムへと圧送するホースからピューピュー漏れてら
nemu「・・・・・・・・・・・・・・・・」
penguin「・・・・・・・・・・・・・・」
ばちぇら「いやまって工具無かったからだってこれは仕方ない」
気を取り直してもう一発!
nemu「なんかFIランプ消えなくねー?」
ぬわ。FIエラーが出てる・・・
だが、ご安心あれ
Ninja250Rには自己診断機能があり、どこに不具合があるのか教えてくれるのです!
どこにも繋がっていない謎の黄色の配線見たことありませんか?
これは、自己診断用の補助リード線であり、これをアースすることでディーラーモード1に入れます
ユーザーモード
要するに通常時。異常があると点灯し、運転者に点検を促します。
深刻な異常の場合は、エンジンが止まります。
ディーラーモード1
今現在出ている不具合内容を、FIランプの点滅によって知らせます
ディーラーモード2
過去の不具合を参照できます。また、過去の不具合は消去手順を踏むまでずっと保存されるので、過去の不具合履歴を見ることで、不具合が出たり直ったりする場合の悪い場所が探せます
後でしっかりとこのモードの手順を説明します
きっとメンテに役立つでしょう
さてさて
今回はディーラーモード1ですね
配線を適当にアースし、点滅回数を読み取る
んんんんん
コード33・・・・
O2センサーの機能不全、断線または短絡
下を見る
ばちぇら「あ、O2カプラ外れてる」
nemu「・・・・・・・・・・・・・・・・」
penguin「・・・・・・・・・・・・・・」
ばちぇら「いや違うし俺だけのせいじゃないしお前らも気づかなかったし」
さて。
今度こそ本当に取り付け完了です
ばちぇらは足しか引っ張ってないとか言う気もしますがそんなことはありません
ちゃんと・・・ちゃんと・・・色々やったし!
作業時間8時間
うん
交換工賃が高くても納得の作業量です
店で聞いたときは、約4万円と言われましたが、苦労を考えるとそれも仕方ない
店に頼んだほうが良いでしょう
ペンスケから貰ったセッティングデータをi-conに入力し、いざ試走!!!
すげえ
なにこのトルク感
ピストン交換ってこんなに変わるものなの??
トルク感なんて、言葉じゃ伝えにくいので他の車種に例えます
VTR250?
いやいや
KX250?
いやいやいや
SV400?
いやいやいやいや
そんな生易しい物じゃありません
このトルク、確かに昔乗ったことある
そう
これは
NS-1 (´д`)
まってよ
ちょっとまってよ
何だこれ
ピーキー過ぎてお前には無理だよって台詞を、こんなことで使うとは思わなかった
NS-1に乗ったことない人なら確実にエンストするでしょう
ええええええええ
いやでもエンジンちゃんと回ってるしなー変な感じしてないし、
ただただトルクが無い
i-conいじってみる
おっ、薄くするといい感じになった
ペンスケから貰ったセッティングデータは軒並みめっちゃ濃くなってますが(+5~10以上)、
純正+1~2位にすると結構よくなりました
場所によってはマイナス補正です
うん、
これで走れる
純正並に (´д`)
まってよ
まってよ
penguin・nemu「さて。作業終わったし帰るか」
まってよ
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コメント一覧
その時にピストン交換の作業は大変そうだというのは私にも分かりましたがセッティングもまた一筋縄ではいかなかったようですね・・
おとなしくお店に任せることにします。
しかしずっとそんな調子ならピストン交換考え直さないといけんのかな・・・
今後のインプレ待ってます!
NS-1レベルだとっ!?
ばちぇらさんは可愛いなあ(遠い目・・・・
いや、ポン付けじゃねぇっすw
文字通り「既設部品とポンと入れ替えるだけのお手軽部品」がポン付けかと。
>>ピーキーすぎて
NS50F→MITO→3XVと乗り継いできた私なら余裕ですねw
初めての作業はやっぱわかる人にやってもらって覚えるのが一番です。
それが重要なところならなお更ですね。
セッティング・・・めちゃくちゃ大変です・・・・
迂闊にエンジンに手を出すものじゃないな・・・
>夜空さん
忍者は燃焼室から再設計なので、おそらくノーマルピストンがベストなのでしょうね・・・
>まろさん
始めの試走の時は本気で絶望しました・・・
>あさん
ここまでかさ上げピストンでハイコンプとか入れたら本気でバルブヒットするかも・・・w
>玄葉さん
なんつー車歴・・・
MITOとか実車見たことない・・・
実際に乗ってる人いたんですね。
3XVこそ、ピーキー過ぎての言葉が似合いますw
僕もそういうお友達が欲しいっすわ~。
僕はいつも1人でいじけながらやってます・・・(TAT)
一人で出来る技量があるってすごいです
ばちぇらなんてチキンなんで一人だと何も出来ない・・・
ばちぇらさんの個体はちょっと圧縮高めのようで、
まあ当たりだったんじゃないでしょうか。
さて、こんだけ嵩上げピストンで圧縮変わらんということは、
バルブから相当逃げてるとしか・・・。
うまくカムタイミングor社外カムを見つければ化けそうな気もします。
実はとある情報筋からバルブタイミング情報を手に入れているので、ちょっと試してみようかと思います。